我が家では、元々私が牛乳が好きなので常備してあるのですが、ある時から子供が「にゅうにゅう(牛乳ちょうだい)?)と言いうようになりました。
ご飯の時も、「牛乳いる?」と聞くと、「いる!」とのこと。
なんで急にブームが来たんだ?と思っていると、保育園のおやつの際に牛乳が出ているようで納得でした。
私が子供のころは、小学校の給食に毎日牛乳がついており、一般的にも牛乳の摂取を推奨する傾向が強かったように思います。
牛乳はカルシウムやビタミン、たんぱく質などを豊富に含んでおり、戦後の食糧難による子供の栄養不足を改善するため、脱脂粉乳や小麦粉の支給を受け給食制度を整備したことにより給食に取り入れられるようになりました。
『牛乳は完全栄養食品だ』といういわゆる『牛乳神話』もある牛乳ですが、現在その摂取については賛否あります。
今回は、牛乳の摂取について問題と言われていることについてまとめてみました。
牛乳の脂肪分の問題について
牛乳の脂肪の主体は飽和脂肪酸で、過剰に摂取すると血液の粘度が上がり、血液の流れが悪くなります。
そうなると脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性が高くなり、さらには血中のコレステロールや中性脂肪が増え、糖尿病や肥満、高脂血症などの生活習慣病にかかりやすくなります。
カルシウム不足・骨粗鬆症の問題について
牛乳はカルシウムが豊富だと昔から言われ、確かに牛乳には1リットル中1200ミリグラムのカルシウムが入っています。
その牛乳を飲んでいて、骨粗鬆症なんてと思われるかと思います。
ですが、人が牛乳のカルシウムを効率的に吸収できているかというとそうではないのです。
一つ目の問題は、カルシウムが体内で代謝されるためにはマグネシウムが必要ですが、牛乳にはマグネシウムがほとんど含まれておらず、牛乳だけではそのカルシウムを吸収できないということ。
二つ目の問題は、牛乳にはリンというミネラルが多く含まれており、そのリンが腸の中でカルシウムと結合して、カルシウムを吸収できないようにしてしまうことです。
三つ目の問題として、牛乳にたくさん含まれている動物性たんぱく質が、消化器内で分解されてアミノ酸になってしまうことです。
人の体は、体内のアミノ酸の量が過剰になり血液が酸性に傾いてしまうと、骨の中のカルシウムを溶かして血液中に送り込みそれを中和します。
この状態は、骨粗鬆症の初期段階で『脱灰(だっかい)』と呼ばれます。
その他の問題について
牛乳を作る過程において最初で一番重要だと思うのが牛の飼育ですが、現代の牛の飼育方法は、狭い牛舎の中で穀物飼料を与えられ、糞尿も特定の時間にならなければ片付けられません。
そのため病気にかかりやすく、抗生物質や抗菌剤などが投与されています。
人の親子間でも授乳中の薬の服用を気にしますが、それと同様に、当然投与された薬品は牛乳の中に混じってしまいます。
さらには、効率よく搾乳するために乳牛を妊娠させ続けるせいで女性ホルモンの値が高くなり、牛乳に混じったそれを摂取することで、乳がんや子宮がん、卵巣がん、前立腺がんなどを引き起こす可能性が高くなってしまいます。
とまぁ、これだけ見ると「え、じゃぁ牛乳飲まない方がいいじゃんか」となりますよね。
ですが、そもそも牛乳摂取の可否については専門家の間でも意見が分かれ、未だに議論・研究がされています。
研究結果においても、牛乳の摂取によるメリットを示すものもあるようで。
次回は牛乳摂取を良しとする意見などをまとめてみたいと思います。